「ふふ。それは帰ってからのお楽しみですよ」
「……やっぱり教えてくれないんですね」
伯爵夫妻はもちろん、ユリウス様もノエル様もリュオンの外出理由を知っている。
リュオンは彼らに仕えている身なので、外出許可を得るために用件を明かすのは当然だ。
でも、エンドリーネ一家だけではなく、ネクターさんも本館の侍女たちも全員リュオンの外出理由を知っているみたいなのに、何故か私には教えてくれない。
この半月の間に仲良くなった本館付きの侍女のマルグリットたちは、ネクターさんと同じく「ふふふ」と笑っていた。
あの笑みは一体どういうことなのだろう。
なんでみんな意味ありげに笑うのだろう。気になって仕方ない。
「セラ。リュオンが帰ってきたぞ」
開けっ放しの厨房の扉からひょこっと黒猫が姿を現した。
首だけ覗かせているものの、厨房の中には入ってこない。
「えっ、いつの間に」
皿を洗う水の音で外の音はほとんど聞こえていなかった。
「わかりました、後で行きます」
「いえ、ここは私に任せて、いますぐ行ってきなさい。リュオンの外出理由が気になっていたのでしょう? この六日間どこで何をしていたのか、本人から聞いてきなさい」
「すみません。ありがとうございます」
私は手を洗い、ユリウス様の後に続いた。
「……やっぱり教えてくれないんですね」
伯爵夫妻はもちろん、ユリウス様もノエル様もリュオンの外出理由を知っている。
リュオンは彼らに仕えている身なので、外出許可を得るために用件を明かすのは当然だ。
でも、エンドリーネ一家だけではなく、ネクターさんも本館の侍女たちも全員リュオンの外出理由を知っているみたいなのに、何故か私には教えてくれない。
この半月の間に仲良くなった本館付きの侍女のマルグリットたちは、ネクターさんと同じく「ふふふ」と笑っていた。
あの笑みは一体どういうことなのだろう。
なんでみんな意味ありげに笑うのだろう。気になって仕方ない。
「セラ。リュオンが帰ってきたぞ」
開けっ放しの厨房の扉からひょこっと黒猫が姿を現した。
首だけ覗かせているものの、厨房の中には入ってこない。
「えっ、いつの間に」
皿を洗う水の音で外の音はほとんど聞こえていなかった。
「わかりました、後で行きます」
「いえ、ここは私に任せて、いますぐ行ってきなさい。リュオンの外出理由が気になっていたのでしょう? この六日間どこで何をしていたのか、本人から聞いてきなさい」
「すみません。ありがとうございます」
私は手を洗い、ユリウス様の後に続いた。

