妹に全てを奪われた伯爵令嬢は遠い国で愛を知る

 国の重鎮たちの間でどんな駆け引きがあったのか知らないが、一体何故私に白羽の矢が立ったのか。

 平民だから任務に失敗して死んでも構わないと思われたのか。
 私の才能に嫉妬した貴族の嫌がらせか。それともその両方か。

 脳裏を過るのは、魔法学校でいつも俯いていたセレスティアの寂しそうな横顔。

 私はこれからあの子を捕まえて国王に引き渡さなければならない。

 王命に逆らえば私は反逆者として田舎にいる家族共々殺される。
 それはエミリオもブラッドも同じ。

 ああ、全く――クソみたいな話だ。