「知らなくて当然よ。いまの時代の人間や魔女の知る神話は『創造神オルガは人間と魔女を作りました』の一文で終わりでしょ? 正しくはね、人間と『固有魔法を持つ七人の魔女を作りました』なのよ。あたしはそのうちの一人。口外しないで欲しいんだけど、『不老不死』の固有魔法を持ってるの。あたしの身体は十歳程度のまま成長しないし、何をしようと何をされようと魔法によって蘇る」
一様に戸惑いと困惑を浮かべる私たちを見て、ドロシーは右手を上げ、その手の甲に爪を立てようとした。
「実際に治るところを見せてあげる」
「止めて! わかった、信じるから。自分を傷つけるようなことはしないで」
慌てて制止すると、ドロシーは微笑んで手を下ろした。
「ふふ。やっぱり優しいわね。あなたは何度生まれ変わっても本当に……眩しいくらいに善良。リュオンが『世界で一番綺麗なもの』と表現するのもわかるわ」
「戯言と切り捨てたくせに、察しがついてたのか」
「もちろんよ。あたしだってフリーディアの魅力にやられた魔女の一人だもの。あの子は本当に優しい子だったわ」
私と誰かを重ねているのか、懐かしそうな目でドロシーは私を見つめた。
「あの、フリーディアって?」
「セラは『魔力増幅』の固有魔法を持っていた『始まりの魔女』フリーディアの生まれ変わりなのよ。『始まりの魔女』は死ぬと転生し、再び固有魔法を持って生まれ変わるの。他の五人がどんな固有魔法を持っているかは内緒にするわ。軽々しく扱っていい情報じゃないのよ、これは。千年前に起きた《大災厄》は知ってるわよね? 空から隕石が降ってきて人口の九割が失われ、古代文明が滅びたっていう話。あれは隕石じゃなくて、戦争が原因なの」
「えっ!?」
全員が仰天してドロシーを見た。ドロシーはただ小さく頷いた。
一様に戸惑いと困惑を浮かべる私たちを見て、ドロシーは右手を上げ、その手の甲に爪を立てようとした。
「実際に治るところを見せてあげる」
「止めて! わかった、信じるから。自分を傷つけるようなことはしないで」
慌てて制止すると、ドロシーは微笑んで手を下ろした。
「ふふ。やっぱり優しいわね。あなたは何度生まれ変わっても本当に……眩しいくらいに善良。リュオンが『世界で一番綺麗なもの』と表現するのもわかるわ」
「戯言と切り捨てたくせに、察しがついてたのか」
「もちろんよ。あたしだってフリーディアの魅力にやられた魔女の一人だもの。あの子は本当に優しい子だったわ」
私と誰かを重ねているのか、懐かしそうな目でドロシーは私を見つめた。
「あの、フリーディアって?」
「セラは『魔力増幅』の固有魔法を持っていた『始まりの魔女』フリーディアの生まれ変わりなのよ。『始まりの魔女』は死ぬと転生し、再び固有魔法を持って生まれ変わるの。他の五人がどんな固有魔法を持っているかは内緒にするわ。軽々しく扱っていい情報じゃないのよ、これは。千年前に起きた《大災厄》は知ってるわよね? 空から隕石が降ってきて人口の九割が失われ、古代文明が滅びたっていう話。あれは隕石じゃなくて、戦争が原因なの」
「えっ!?」
全員が仰天してドロシーを見た。ドロシーはただ小さく頷いた。

