「『イノーラ妃殿下』」
地面にうつぶせに転がっているイノーラを見下ろして、ココは冷淡な声音で告げた。
「『私たちは妃殿下とクロード王子を連れ帰るようレアノール国王に命じられてここに居ます。国王は「生死を問わず」貴女たちを連れ帰れと私たちに命じられました。そこで妃殿下に選択肢を差し上げます。おとなしく私たちに同行するならそれでよし。抵抗するなら私は貴女の死体を国に持ち帰ることになるでしょう。どちらが良いですか?』」
ココは言いながらイノーラに向かって右手を突き出した。
さすがにリュオンには及ばないものの、かなりの速さで金色に輝く魔法陣が描かれていく。
この魔法陣は風を生み出す一級魔法だ。
直撃すれば人体など吹き飛ぶであろう威力の魔法陣を見て、イノーラの顔色はますます白くなった。
「『……わ、わかった。抵抗しない。約束するから、だから止めて』」
「『承知しました。一度だけ信じます』」
ココが魔法陣を消して手を下げ、リュオンが魔法の拘束を解く。
その瞬間、イノーラは脱兎の如くクロード王子の元に走り出した。
「『えええ!? 何でこっちに来るの!?』」
「『うるさいっ、仮にも夫なら妻の役に立て!! 私が逃げる時間を稼げっ!!』」
イノーラは情けない悲鳴を上げるクロード王子の背後に回り込み、夫をココに向かって思いっきり突き飛ばした。
地面にうつぶせに転がっているイノーラを見下ろして、ココは冷淡な声音で告げた。
「『私たちは妃殿下とクロード王子を連れ帰るようレアノール国王に命じられてここに居ます。国王は「生死を問わず」貴女たちを連れ帰れと私たちに命じられました。そこで妃殿下に選択肢を差し上げます。おとなしく私たちに同行するならそれでよし。抵抗するなら私は貴女の死体を国に持ち帰ることになるでしょう。どちらが良いですか?』」
ココは言いながらイノーラに向かって右手を突き出した。
さすがにリュオンには及ばないものの、かなりの速さで金色に輝く魔法陣が描かれていく。
この魔法陣は風を生み出す一級魔法だ。
直撃すれば人体など吹き飛ぶであろう威力の魔法陣を見て、イノーラの顔色はますます白くなった。
「『……わ、わかった。抵抗しない。約束するから、だから止めて』」
「『承知しました。一度だけ信じます』」
ココが魔法陣を消して手を下げ、リュオンが魔法の拘束を解く。
その瞬間、イノーラは脱兎の如くクロード王子の元に走り出した。
「『えええ!? 何でこっちに来るの!?』」
「『うるさいっ、仮にも夫なら妻の役に立て!! 私が逃げる時間を稼げっ!!』」
イノーラは情けない悲鳴を上げるクロード王子の背後に回り込み、夫をココに向かって思いっきり突き飛ばした。

