「イノーラたちは目抜き通りを歩いてるようだ。さすがに目抜き通りで騒ぎを起こすのはまずいな」
「ここまで誘い出しましょう。私を見つけたらイノーラはきっと追ってくる」
私がそう言うと、リュオンは辺りを見回した。
右手は空き地。左手には廃工場。民家は遠く離れている。
ここなら多少騒ぎになっても大丈夫なはずだ。
「そうだな」
リュオンは懐から『伝言珠』を取り出し、一分ほど話して通信を切った。
「ココたちもすぐに駆け付けるって。行こう」
「ええ」
三人で歩き出す。
目抜き通りに近づくにつれて心臓が早鐘を打ち始め、手に汗が滲んだ。
平気なふりをしていても身体は正直だ。
あの子と会うのは緊張するし、やっぱり少しだけ怖い。
私の表情から何かを察したらしく、リュオンが無言で私の手を握った。
その手を握り返して歩くこと約五分、私はついに視界内にあの子の姿を捉えた。
多くの人が行きかう昼下がりの大通り。
雑貨屋の前をクロード王子と一緒に歩いているのは間違いなくイノーラだった。
旅の苦労を物語るように頬が少々こけているけれど、その並外れた美しさは決して人ごみに埋没することはない。
「ここまで誘い出しましょう。私を見つけたらイノーラはきっと追ってくる」
私がそう言うと、リュオンは辺りを見回した。
右手は空き地。左手には廃工場。民家は遠く離れている。
ここなら多少騒ぎになっても大丈夫なはずだ。
「そうだな」
リュオンは懐から『伝言珠』を取り出し、一分ほど話して通信を切った。
「ココたちもすぐに駆け付けるって。行こう」
「ええ」
三人で歩き出す。
目抜き通りに近づくにつれて心臓が早鐘を打ち始め、手に汗が滲んだ。
平気なふりをしていても身体は正直だ。
あの子と会うのは緊張するし、やっぱり少しだけ怖い。
私の表情から何かを察したらしく、リュオンが無言で私の手を握った。
その手を握り返して歩くこと約五分、私はついに視界内にあの子の姿を捉えた。
多くの人が行きかう昼下がりの大通り。
雑貨屋の前をクロード王子と一緒に歩いているのは間違いなくイノーラだった。
旅の苦労を物語るように頬が少々こけているけれど、その並外れた美しさは決して人ごみに埋没することはない。

