「リュオンはユリウス様のことを大事な友人だと言っていました。友人の定義は人それぞれだと思いますが、私にとって友人とは『一緒にいると楽しくて、その人のために何かしたいと思える相手』です。その人といると私が楽しいんです。その人がいなくなると私が悲しいんです。だから、私は私のために、友人が困っていたら全力で助けます。好きな人にはいつだって幸せでいて欲しいですから」
ユリウス様は黙っている。
「多分、リュオンもそうだと思います。猫になるほどショックを受けたユリウス様を心配こそすれ、元に戻す手間を迷惑だなんて思っていないはずです。自分が大事な友人の力になれることを誇りに思っているはずです。ユリウス様は私よりずっとリュオンとの付き合いが長いでしょう? リュオンがどんな人かはユリウス様のほうがわかっておられるはずです。思い出してみてください。いままで一度でもリュオンが迷惑だと言ったことがありますか? そんな態度を見せたことがありますか?」
私が屋敷に来た初日、リュオンはユリウス様が猫になることをわかっていながら、安らかな睡眠を優先してユリウス様に私の手を握らせ続けた。
リュオンは私を――他人を大切に撫でてくれるような、思いやりのある、優しい人だ。
そんな彼が、迷惑だなんて言うはずがない。
「…………。ないな」
「はい」
私が微笑むと、ユリウス様は目線を落とした。
ユリウス様は黙っている。
「多分、リュオンもそうだと思います。猫になるほどショックを受けたユリウス様を心配こそすれ、元に戻す手間を迷惑だなんて思っていないはずです。自分が大事な友人の力になれることを誇りに思っているはずです。ユリウス様は私よりずっとリュオンとの付き合いが長いでしょう? リュオンがどんな人かはユリウス様のほうがわかっておられるはずです。思い出してみてください。いままで一度でもリュオンが迷惑だと言ったことがありますか? そんな態度を見せたことがありますか?」
私が屋敷に来た初日、リュオンはユリウス様が猫になることをわかっていながら、安らかな睡眠を優先してユリウス様に私の手を握らせ続けた。
リュオンは私を――他人を大切に撫でてくれるような、思いやりのある、優しい人だ。
そんな彼が、迷惑だなんて言うはずがない。
「…………。ないな」
「はい」
私が微笑むと、ユリウス様は目線を落とした。

