コンビニから出るとムワッとした空気に包まれて、今さら喉の渇きを思い出す。
少し遠くから「カンニンするんだな!」と火和くんのよく通る声が聞こえてきた。
無事にもう一人の犯人を捕まえたようだ。
けどカンニンって何だろう。多分「観念」の間違いだよな?
とにかく走って走って、かなりコンビニから離れて――ポツリと鼻先に水が当たった。
雨が降ってきた。天気予報は晴れだったのに、ツイてない。
(いや、これならあの人たちが追ってくることもないか……)
濡れてまで追ってくるような物好きではないだろう。ホッとする。
逃げ切ってしまえば、同じ学校とはいえ、あんな有名人たちとはもう関わることもない。
――せっかくなんだし、お礼はしてもらえば良かったかな。
