嘘から始まる恋煩い!

ふいに五十嵐がぽつりと声を漏らしたので、慌てて彼の顔を見る。
そしたら、どこか困惑したような表情を浮かべていた。
「それは………あまりにも仲が良いんだね。俺にも弟はいるけど、そんなに会話しないし。」
「え、そうなの?」
驚いた、私たちくらい仲が良いって世間から見ればレアな方なんだ。
「世那くんの写真見ても良い?なんか閃くのあるかもしれないし。」
「うん、いいよ?」
そう言って私はスマホを取り出した。
あ、そういえば壁紙って世那と私のツーショットじゃん。ならわざわざ写真フォルダを開かなくてもいいかも。
そう考えて、私はすぐにスマホのロックを解除して五十嵐に見せた。
「えっと、この壁紙に写ってる子が世那だよ。ちょっとヤンチャっぽいけど根はいい子なんだ。」
そう説明していると、五十嵐の頬が思いっきり引きつった。
「………え、スマホの壁紙って弟、なの?」
「うん。世那が変えてくれたんだ、これに。」
「…………。」
んん?どうしちゃったんだろう。
あれ、確か桐山に見られたときにも同じような反応をされた気がする………。
五十嵐は何かを考え込んでいたようだけど、私を真剣な眼差しで見つめた。
当然のことで、心臓がドキッと高鳴る。
「雨音、俺はその弟だったら何をあげても喜ぶと思う。たぶん木の葉でも。」