「でも、桐山でよかったぁ。知らない人が隣だと、やっぱりちょっと不安じゃん?」
「……うん、そうだね。」
俺が席に座った直後、雨音が顔をほころばせながら安心したようにそう言った。
嫌な顔をされなかったことに安心しつつ、心の中がチクリと痛む。
俺「が」よかったわけではなく、俺「で」よいということに。
もちろん、雨音が意識して言ったことではないとわかっている。
でも、それが……余計に胸を苦しくさせた。
そこまで思ったところで、俺はあわててかぶりを振った。
違う、今考えたいのはそういうことじゃない。
ずっとネガティブなことを考えていたら、うまくいくものもうまくいかなくなってしまう。
俺は思考を切り替えて、雨音との話題を楽しむことにした。
……のだけど。
「私、飛行機ってほぼ乗ったことないから楽しみなんだ!桐山は乗ったことある?」
「うん、何回かあるよ。家族旅行で。雨音んちは、旅行って国内派なんだ?」
そう何の気なしに尋ねたとき、雨音の顔がうっすらこわばった。
「……ううん。家族旅行はあまり行かないんだ。親が忙しくて。」
「……っ、そうなんだ。」
そう言ったときの雨音の横顔が、あまりにも見ていられなくて。
はたから見ればあまり変わらないように見えるかもしれないけれど、俺にはわかる。
……雨音を見てきた俺だからこそ、雨音が今どんな感情を宿しているかがわかってしまった。
「……うん、そうだね。」
俺が席に座った直後、雨音が顔をほころばせながら安心したようにそう言った。
嫌な顔をされなかったことに安心しつつ、心の中がチクリと痛む。
俺「が」よかったわけではなく、俺「で」よいということに。
もちろん、雨音が意識して言ったことではないとわかっている。
でも、それが……余計に胸を苦しくさせた。
そこまで思ったところで、俺はあわててかぶりを振った。
違う、今考えたいのはそういうことじゃない。
ずっとネガティブなことを考えていたら、うまくいくものもうまくいかなくなってしまう。
俺は思考を切り替えて、雨音との話題を楽しむことにした。
……のだけど。
「私、飛行機ってほぼ乗ったことないから楽しみなんだ!桐山は乗ったことある?」
「うん、何回かあるよ。家族旅行で。雨音んちは、旅行って国内派なんだ?」
そう何の気なしに尋ねたとき、雨音の顔がうっすらこわばった。
「……ううん。家族旅行はあまり行かないんだ。親が忙しくて。」
「……っ、そうなんだ。」
そう言ったときの雨音の横顔が、あまりにも見ていられなくて。
はたから見ればあまり変わらないように見えるかもしれないけれど、俺にはわかる。
……雨音を見てきた俺だからこそ、雨音が今どんな感情を宿しているかがわかってしまった。


