嘘から始まる恋煩い!

(side蓮)

恋なんてどうでもよかった。
周りのやつらは年頃らしくかりそめの恋を楽しんでるけど、俺には理解できない。
本気の恋を見つけることなんて、きっとできない。そう思ってたのに。

俺はあのとき、あっけなく恋に落ちた。

その子はいつも独りだった。
女子の友達もおらず、だけどそれを悲しそうにも悔しそうにもしない。
ただ淡々と過ごしてた彼女に、俺は惚れたんだ。

だけど俺にアプローチする度胸なんてなくて。
遠くから、彼女が男友達と仲良く話してるのを見ることしかできなかった。

今になって、俺は思う。
あれが、俺の初恋だったんだって。
だけど、俺の想いは、伝わることもなく、彼女に近づくことも遠ざかることもなかった。
だからクラスが離れて、この想いは停滞した。
今はあの時の記憶を封印したまま、友達と過ごしている。

だけど、もし。
もしまた彼女と話すチャンスがあるのなら。

俺のこの消化しきれない、あの時からとどまった複雑な思いにも、なにか変化が起こるのだろうか。