嘘から始まる恋煩い!

おれが姉ちゃんの前でプレゼントを開けるのはいつものことなので、ここまではうまくいった………はずなのに、キッチンでその話を聞いていた母さんがこちらを振り返った。
「………普通にここで開ければいいんじゃない?美亜、もう高校生なんだし。」
………おいおい、おれの邪魔するなよ。
母さんは気づいている、おれの姉ちゃんへの恋心に。
おれももう中3になって、色々知っている頃だから、夜に一緒に部屋にいるのは反対なんだろう。
………本当、わかりにくい人だな。
実は姉ちゃんが誕プレを今週の日曜日に買いに行ったことは知っていた。
それに、誰か知り合いと会ったということも。
そのことについては後でじっくり聞かせてもらうけれど。
話が逸れてしまったが、姉ちゃんはあの日帰るのが遅くなって母さんに怒られていた。
たぶん母さんは心配して怒ったんだろうけれど、姉ちゃんはきっとそれを知らない。

困惑している姉ちゃんが言葉の真意を読み取らない前に、おれは平常心を保って言った。
「別にいいじゃん。姉弟仲が良いんだから。」
「……まあ、そうね。」
渋々納得してくれたらしい母さんは、キッチンに戻った、けれど。
………マジで余計なこと言ってくれたな、母さん。
姉ちゃんは鋭いんだから、今ので何となく感づかれたらどうするんだよ。
そんな不満を今ここで言えるはずもなく、おれは姉ちゃんに笑顔を向けた。