嘘から始まる恋煩い!

「………清羅の納得いく答えを出せるように、少し立ち止まって考えるとか?」
「なるほど………、確かに。」
私が当たり障りのないアドバイスをすると、清羅が深く頷いた。

………そして、突然道のど真ん中で立ち止まった。

「………え、清羅?何してるの?」
「ん?いや、美亜が立ち止まって考えたらいいって言ったから………。」
「そのまま受け取らないで⁉︎」
どうしよう、額面通りに解釈されてしまったらしい。
「ごめんって。でも、いいこと思いついた!わたしがその候補の人みんなと付き合っちゃえばいいんだよね?そうすれば、わたしはイイ人見つけられるかもしれないし、相手たちもわたしと付き合えてハッピー!いやぁ、わたしって天才〜。」
「…………。夜道には気をつけてね。」
何をどう考えればそうなってしまうのだろうか。
候補となる人たちは、おそらく清羅の「唯一」になりたいはず。
(…………)
「ねぇ、清羅。」
「ん?どうしたの、美亜。」
私は、そのとき、少しだけキツイ声になってしまった。

「きっと、そんな簡単な問題じゃないと思うよ。候補の人たちは、たぶん清羅の『特別』になりたいんだよ………。」
「え………?」
私がそう言うと、隣で清羅が目を丸くするのがわかった。