嘘から始まる恋煩い!

そうして少しの迷いもありながら決まったのは、ネイビーのハンカチ。
白い糸でダイヤの刺繍もされていて、カッコいいなと思った。
………それに、雨音が迷っていた選択肢に、チャコールグレーのハンカチがあって、俺もほしくなった。
今度買いにこようかな、そうしたらまた運良く雨音に会えるかも……って何考えてんだ俺。
でも、こういうプレゼントを好きな人……つまり雨音からもらったら絶対嬉しいだろうな。
そう思うと、ちょっぴり世那が羨ましくなった。

俺がそんな考え事をしていると、雨音はいつの間にかお会計に行っていた。
いつのまにか、目の前にあったハンカチも1枚消えている。
………あれ?
少し違和感を覚えたけれど、なにせ少しぼーっとしていたからか記憶が曖昧。
気のせいかもしれないと思って、雨音が誕プレを買い終えるのを待った。

だけど、それは気のせいなんかじゃなかった。

「あ、あの………、五十嵐、これ今日のお礼。どうぞ。」

おそるおそる彼女から差し出された、小さくラッピングされた袋。
俺は突然のことにびっくりして、その袋を凝視してしまった。
でも、固まっているだけではいけないので、俺はなんとか言葉を紡ぐ。