嘘から始まる恋煩い!

「ごめんねお母さん。世那に買うもの迷っちゃって。後、たまたま知り合いに会ったから時間かかっちゃった。」
「『たまたま』?あなた勉強をサボりたいから無断で友達と遊んできたんじゃないの?」
「…………。」
いやいや、友達と遊んだら帰ってくるのもうちょっと遅いでしょうよ。
だけどここで正論を言うのは火に油を注ぐ行為と同じ。
だから私はへらりと笑った。
「それはしてないよ。でも、帰り遅くなったのは心配しちゃったよね、ごめんなさい。」
「………わかればいいのよ。」
よかった、セーフ。
私はこれ以上怒られないことに安心しつつ、笑顔を保ちながら自室に向かった。



「………姉ちゃん。」
まさか世那が、やり取りの一部始終を見ていたとは知らずに。