片思いをしている女の子が、先輩に告白されていた。
その光景を目にした瞬間、僕はその場から離れた。
小さい頃から、ずっと、好きだと言えなかった自分が情けなくて。
同時に、彼女と釣り合ってない己にも嫌気がさした。
「……僕には、何も誇れるものが、ない」
勉強ができるわけじゃない。
運動ができるわけでもない。
特技があるわけでもないし、趣味もすぐに思いつかない。
つまりは、取り柄がないんだ。
これが自分だ、と胸を張って言えるものが、なにもなくて……
「勇気を出せるなにかが、欲しい」
落ち込みながら、学園内を歩いている時、1枚の紙を見つけた。
それは、部活の勧誘ポスターが張られた掲示板。
色とりどりの内容がある中で、それだけが、僕の目に飛び込んできた。
【君も、誰かの一番星にならないか?】
その文字に、言い知れない魅力を感じた。
【入部者には、あらゆる『紳士の嗜み』と『完璧な立ち振る舞い』を伝授する】
仰々しい金色の縁取りに、達筆な文字。
まるで、僕の願いを叶えるよと、悪魔のようにささやく内容だった。
「―――私立聖鳳学園 執事喫茶部。旧校舎1階の大会議室まで」
執事。それは、主君に仕える完璧な使用人のこと。
姿勢が良くて、言葉遣いが綺麗で、困っている人をさりげなく助ける。
もし僕が、このポスターの通りに『誰かの一番星』になれたら。
「これだ……ッ!」
直感だったのかもしれない。
けど、僕は確信した。
ここでなら、何者かになれる。
胸を張って、自分はこうなのだと、言い切れるようになると。
(その時は、玉砕でもいい。彼女に告白するんだ!)
僕……佐藤春樹(さとうはるき)は、決意した。
そのまま、力強く走り出す。
目的地は、旧校舎1階の大会議室。
執事喫茶部がある場所へ。
その光景を目にした瞬間、僕はその場から離れた。
小さい頃から、ずっと、好きだと言えなかった自分が情けなくて。
同時に、彼女と釣り合ってない己にも嫌気がさした。
「……僕には、何も誇れるものが、ない」
勉強ができるわけじゃない。
運動ができるわけでもない。
特技があるわけでもないし、趣味もすぐに思いつかない。
つまりは、取り柄がないんだ。
これが自分だ、と胸を張って言えるものが、なにもなくて……
「勇気を出せるなにかが、欲しい」
落ち込みながら、学園内を歩いている時、1枚の紙を見つけた。
それは、部活の勧誘ポスターが張られた掲示板。
色とりどりの内容がある中で、それだけが、僕の目に飛び込んできた。
【君も、誰かの一番星にならないか?】
その文字に、言い知れない魅力を感じた。
【入部者には、あらゆる『紳士の嗜み』と『完璧な立ち振る舞い』を伝授する】
仰々しい金色の縁取りに、達筆な文字。
まるで、僕の願いを叶えるよと、悪魔のようにささやく内容だった。
「―――私立聖鳳学園 執事喫茶部。旧校舎1階の大会議室まで」
執事。それは、主君に仕える完璧な使用人のこと。
姿勢が良くて、言葉遣いが綺麗で、困っている人をさりげなく助ける。
もし僕が、このポスターの通りに『誰かの一番星』になれたら。
「これだ……ッ!」
直感だったのかもしれない。
けど、僕は確信した。
ここでなら、何者かになれる。
胸を張って、自分はこうなのだと、言い切れるようになると。
(その時は、玉砕でもいい。彼女に告白するんだ!)
僕……佐藤春樹(さとうはるき)は、決意した。
そのまま、力強く走り出す。
目的地は、旧校舎1階の大会議室。
執事喫茶部がある場所へ。

