「…ほんと、ずるいな」


小さくそう呟く。

ぎゅっと強い力で抱きしめられる。



「俺も…」


先生の心地のいい声が、ダイレクトに届く。



「俺も好き」



涙がブワッと溢れた。
先生との思い出と一緒に。


叶う事なんて、ないと思っていた。
この気持ちは諦めなきゃいけないって、ダメだって思ってた。




「ほん、と?」

先生はコクリと頷いて、優しく微笑んだ。



「また泣いてる」


「…だって」


ずっと一緒に居たい。

先生の隣に居たい。


ワガママだって、なんだっていい。


決められた未来も何も要らない。

子供だって笑われてもいい。

これだけは、絶対。

欲しいものなんでも手に入るなら、先生だけが欲しい。

他には何も望まないから…━━━━━




「時間が無いから、言う…」


先生は少しの間を空けて続けた。



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