『俺も会いたい』
先生も、同じ気持ちでいてくれてる…
それだけで涙が出るほど嬉しかった。
先生に会えるのは、フライト当日しかない。
『ちゃんとお別れしたい』
ママにそう伝えたら、『待ち合わせ時間に間に合うなら好きにしなさい』と許しを得た。
『朝10時に迎えに行く』
その一文を、何度も見返す。
消えたりしないのに、ちゃんとそこにあるのに、それでも何度も確かめてしまう。
フライトは21時。
ママとパパと18時に空港で待ち合わせをしている。それまでの時間は、先生と一緒に過ごせる。
長いのか、短いのか、
もう分からないけれど。
朝の光が、窓から差し込んで部屋を明るく照らす。
机の上も、クローゼットの中も、何もかもが綺麗に片付いている。
「ほんとに、行くんだ…」
ぽつりと、こぼれる。
まるで、ここから居なくなる準備が全部整ってしまったみたいで。
居場所が、もうここにはないって言われているみたいで。
未だに嘘みたいで。
学園での毎日が楽しかった。
ベッドの上に腰を下ろして、スマホを握る。
時間はまだ、9時を過ぎたところ。
あと1時間。
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