俺はどうかしている。
教師として、人間として、最低だと自分で自覚はしている。
それでも…
奈桜の弾けるような笑顔が、頭から離れない。
『綾瀬奈桜です。
先生に、会いたい』
突然送られてきたメッセージに、思考が停止する。
どうしてこんなにも、心が乱されるのか。
文化祭の次の日から、奈桜は学校に来ていないと、奈桜のクラスの担任が職員室で電話のやり取りをしていたのを盗み聞きしていた。
具合が悪いのか?
やっぱり無理させてしまって、疲れて…
そう思って一気に罪悪感に襲われる。
けれど…
『…あぁ、はい。かしこまりました。では必要な書類を郵送で送らせていただいきますので…』
書類?
疑問がずっと残っていた。
聞きたくても聞けないのがもどかしい。
奈桜からきたメッセージを読んで、机の上にスマホを置いた。
少しでも距離を取ろうとするみたいに。
見なければいい。
考えなければいい。
返さなければ、
それで終わる。
それが、1番いい。
「…分かってる」
小さく呟く。
分かっている。
そんなことは、とっくに…
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