部屋に、静寂が戻る。

さっきまでの声が、

嘘みたいに消えていく。


スマホを、ぎゅっと握る。




——会いに行く。





その言葉が、

頭の中で何度も繰り返される。

でも同時に、

怖さも込み上げてくる。

もし、迷惑だったら。

もし、拒まれたら。

もし——



「……っ」



考えるのをやめる。

それでも、

一つだけ、はっきりしていることがあった。

このまま終わるのは、嫌だ。




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