数日後。

外に出ることも許されず、

家の中だけで過ごす日々。

両親は基本仕事で家を空けているけれど、
ハウスキーパーの方が何人か入れ替わりで来ていて、抜け出したらきっと密告されるのだろう。


インターホンの音にさえ、心臓が跳ねる。

——もしかして。

そんなはずないのに。

期待して、勝手に落ちる。

その繰り返し。

そして——


「奈桜、ちょっと来なさい」


ママに呼ばれる。

リビングに行くと、

テーブルの上に並べられた書類。

海外の学校案内のパンフレットがいくつもあった。


「……なに、これ」



嫌な予感がする。

すごく、嫌な予感。



「留学する事になったの」

あまりにもあっさりと、

ママは言った。


「環境を変えた方がいいと思って。凄く良い学校ばかりよ」


頭が、真っ白になる。

「それに短期じゃないのよ?あっちで卒業もできるから」

追い打ちみたいな一言。

「行き先くらい選ばせてあげようと思って。家もサポートも全部パパが手配してくれるから、安心しなさい」


「……は?」


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