桐生家の四兄弟と私〜義兄弟に囲まれてます〜

野村優司(のむらゆうじ)……二年。生徒会会計。成績優秀。極めて温厚。そして――」

そこで、芽衣はちらっと瑞稀を見る。

「……不憫属性」

「え?」

瑞稀はきょとんとした顔をした。

そのやり取りを見ていた源先輩が、口元をゆるめる。

「……うちの生徒会、こんなんだけど大丈夫?」

思わず、私と瑞稀は顔を見合わせる。

「……あはは」

二人そろって笑ってごまかした。

芽衣はちらっと敦兄に視線を向けると、相変わらず手帳に何かを書き込んでいる。 


「桐生敦……三年。生徒会会長。カリスマ性はあるがやや単純。桐生俊の二卵性双子。……妹には非常に過保護」


……あっちゃん、“非常レベル”なんだ。

すぐに机の方から声が飛んできた。

「そこ訂正!」

敦兄だ。

書類から顔も上げないまま叫ぶ。

「俺が俊の双子ってより、俊が俺の双子なの!」

「……」

一瞬、部室が静まり返る。

そして。

「……あっちゃん、訂正すんのそこかよ」

源先輩が呆れたように笑った。