桐生家の四兄弟と私〜義兄弟に囲まれてます〜

そういえば瑞稀は、昔から俊兄に弱い。
俊兄みたいに、きっちりしていて隙のない人の前だと、どうしても少し緊張してしまうみたいだ。

……まぁ、分かる気はするけど。

でも、家だとあっちゃんと喧嘩したりして、
意外と普通なのにな。俊兄の背中を見送っていると、
瑞稀がふと思い出したように言った。

「ねぇ、そういえば、敦さんも剣道やってたよね? 去年辞めちゃったみたいだけど」

「うん」

私は小さくうなずく。

――昨日、登校中にあっちゃんに聞いた。
た。

でも、なんとなくそれ以上は踏み込まなかった。

瑞稀がにやっと笑う。

「せっかくだし、生徒会も寄ってみる?」

「え?」

朝の、あの騒ぎが一瞬でよみがえる。
敦兄と、白鳥さん。

「……」

無言になる私を横目に、芽衣がぽつりと言った。

「……行こう。面白そう」

……嫌な予感しかしない。

でも、生徒会なら国際交流部のことを聞けるかもしれない。

私たちはそのまま、生徒会室へ向かった。