ゴースト・ロジック

日本の中心・東京。ネオンに照らされた高層ビルが立ち並び、多くの人で毎日賑わっている。地方に住む若者は東京に憧れを抱く者も少なくなくーーー。

「おい!!なんだこの資料は!!こんなもの先方に送れるか!!やり直せ!!」

オフィスに叱責が響く。目の下に濃い隈を作り、ヨレヨレのスーツを着た疲れ切った男性ーーー美澄恭介(みすみきょうすけ)に徹夜で作った資料がぶち撒けられる。床に落ちていく資料の隙間から見えた上司の顔は、まるで鬼そのものだった。

「聞いているのか!!美澄!!」

上司が机を拳で殴り付ける。大きな音が響いた。しかし、オフィスにいる誰も驚くことなく淡々と仕事をこなしている。恭介もそうだ。

(前はこの叱責が怖かったのにな。今じゃ何も感じない)

自分の中から感情は消えてしまったのか。そんなことを考えながら恭介は上司に頭を下げる。

「申し訳ございません。すぐ作り直します」

「早くしろ!!今日の昼までに作って持ってこい!!」