野球、やりませんか⁉

 もうっ、八柳くんってば、相変わらずなんだから。

 けど、おかげでヘンな空気にならずにすんだみたい。


「じゃ、とりあえずグラウンド十周からだな!」

 そう言って、有沢くんがおもむろに走りだす。


「おい待て、有沢。おまえのペースで走られると、おれらついてけねえんだよ!」

「八柳、マネージャーにいいとこ見せるんじゃなかったのかよ。最初から弱気だな」

 有沢くんが、走りながら振り返って笑う。


「だーっ! あーもう、わーったよ。走りゃいいんだろ、走りゃ」

 有沢くんを追って八柳くんが駆けだすと、みんなも二人を追ってバラバラと走りだした。


 ……完全に有沢くんたちに助けられちゃった。


 でもそれは、中山くんを連れてくるっていう仕事を託されたっていうことで。

 改めて責任の重みをひしひしと感じ、その重圧に押しつぶされまいと胸の前でぎゅっと両手を握りしめた。