野球、やりませんか⁉

「え……でも、せっかくなら見る人が気持ちよく見られるようにしたいし……。そうしたら、普段見ない人も見てくれるかもしれないじゃない?」

「ふうん、真面目だねえ」

 こっちを見もせず、有沢くんがつぶやくように言う。


 うぅっ、こんなことにムダな時間を使うなんてって、呆れられちゃったかな。


 けど、それ以上なにか文句を言うでもなく、有沢くんは、左右の高さがきちんと同じになるように、キレイに貼り直してくれた。


「有沢くんも、意外と真面目だよね」

 わたしがくすりと笑うと、有沢くんが不機嫌そうに口を尖らせる。


「そんなこと言われたら、また適当に貼るよ?」

「ダメ! もう言わないから」


 でも、やっぱり意外と面倒見がいいっていうか。困ってる人を放っておけない人なんだよね、有沢くんって。


 思わずまた「ふふっ」と笑い声がもれてしまう。


「なあにい?」

 すぐさま有沢くんが不服そうな顔をわたしに向ける。


「な、なんでもないってば。ほらっ、早くやって、部活行こっ」

「それ、さっき俺が言ったヤツ。……別にいーけど。そんじゃ、俺が上の二段貼るから、棚橋は下の二段よろしく」

「うん、わかった」