アオハル☆ベースボール

「なかったらあたしが作るからいいの!」

「もう、なに言ってるのー」

 なんて言いながら笑うわたしに釣られて、菜々もあははっと笑う。


 けど、頭の片隅では、未練がましく野球部のことを考えていた。


 そっか。本当にもう二度と野球はできないんだ……って、なに考えてるんだろ、わたし。

 野球はやめるって決めたんでしょ?


「そうだ! ねえ羽瑠。野球部がないならさ、あたしと一緒に吹部に入らない?」

「え、菜々と一緒に吹部に?」

「他に入りたい部があるならムリにとは言わないけどさ。羽瑠と一緒だったら、きっともっと楽しくなるし。あたし、羽瑠と一緒に部活したいな」

 菜々がキラキラした瞳で見つめてくる。


 野球部以外まったく考えてなかったけど、ないもののことをいつまでも考えててもしょうがないし……。

 うん。野球を忘れるためには、全然違うことをやってみるっていうのも手かもしれない。

 それに、菜々と一緒なら、わたしも楽しく部活できるかも。


「わかった。ちょっと考えてみるよ」