野球、やりませんか⁉

 今日の八柳くんは、前に会ったときにはおろしていた明るい色の長髪を、うしろでひとつに束ねている。


 八柳くんと土谷くんは、小学校時代からのチームメイトらしいんだけど、二人のタイプは真逆と言ってもいいほどまったく違うんだ。

 チャラい八柳くんとは対照的に、土谷くんはおとなしくてすごく真面目そう。


「まあ、俺たちも野球がやりたくて来たんだもんな」

「だよな。さすがにこんな濃いメンツだとは思わなかったけど、なんかおもしろくなりそうじゃね?」

 土谷くん、八柳くんに続いて、他の子たちも賛同してくれる。


「みんな……本当にありがとう!」

 隣に立つ有沢くんを見あげると、有沢くんもわたしを見おろして笑っていた。


 最初はどうなることかと思ったけど、本当によかった。


「うーん……でも、やっぱ一人足りないな」

 有沢くんに言われて、教室にいる人数を改めて数えてみたんだけど、わたしを除いて八人。


「セカンドだな」

 すみっこに立っていた渡瀬くんが、わたしたちの方へと歩いてくる。


「マネージャーは、誰か心当たりないの?」

 有沢くんにじっと見つめられ、目が泳ぐ。


「わたし⁉ いやー……ない、かなぁ」


 最初に有沢くんとまわったときも、実はセカンドの子だけ見つからなかったんだよね。