今日から野球部はじめますっ!

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 はぁ~……もうどうすればいいのか、全然わからなくなっちゃった。

 結局わたしのやってることって、全部ムダだったのかな。

 むしろやりたくないことをムリやりやらせようとする、迷惑なヤツって思われてる?


 放課後、ため息をつきながら校門に向かってとぼとぼと歩いていたら、校門の方からなんだか騒がしい声が聞こえてきた。


「は? 野球部のことなんか知らないって。先生にでも聞けば?」

「なんで知らねえんだよ。自分の学校のことだろうが」

「だいたいなんで部外者の君に教えなきゃいけないわけ?」

「じゃあなんで聞いちゃいけねえんだよ。野球部のことくらい教えてくれたっていいだろうが」


「え……有沢くん?」


 そう。言い争っている片方が、どう見ても有沢くんだったの。

 でも、星黎学園のベージュのブレザーとチェックのボトムスじゃなくて、オーソドックスな黒の学ラン姿。

 それに、よく見たらいつもの有沢くんより目つきが鋭いような……。


 わたしのつぶやきが聞こえたのか、学ラン男子がわたしの方にキッと視線を向ける。


「おまえ、ひょっとしてユウの知り合いか?」

「ゆ、ユウ?」


 って、誰のこと?


「有沢悠希。野球部にいるだろ。あー……野球部には入ってないんだっけか」

 独り言のようにぶつぶつ言うと、ぐしゃぐしゃっと髪をかき混ぜる。


「ひょっとして! 有沢くんの双子のおとう……」

 ハッと気づいて両手で口をふさぐ。


 だって、この人が相手チームのピッチャーを殴った張本人ってことでしょ?

 そんな怖い人と関わったら、命がいくつあっても足りない気しかしない。