今日から野球部はじめますっ!

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「羽瑠、大丈夫? なんだか顔色が悪いみたいだけど」

 翌朝の登校中、気づいたら、隣を歩く菜々が心配そうにわたしの顔をのぞき込んでいた。


 昨日の夜、全然眠れなかったんだ。

 有沢くんのことが、頭から離れなくて。


「うん、大丈夫、大丈夫。ちょっと寝不足気味なだけだから」

 有沢くんのへらへら笑いが移ったみたいに、わたしも菜々にへらりと笑って返す。


 ……そっか。有沢くんも、こうやって他の人には知られたくないいろんな思いを、笑顔の裏に隠しているのかも。


 そんなことを考えていたら、今まで見た有沢くんの笑顔が、全部泣き顔のように思えてきちゃった。


「なに、野球部のこと? ひょっとして、あんまりうまくいってないの?」

「うん……実は、なかなか部員が集まらなくて」


 菜々には、吹奏楽部に入れなくなったことを伝えるときに、理事長先生たちとの勝負のことも伝えたんだけど、まさかこんなことになってるとはさすがに思わないだろうな。

 はぁ~……。本当に、どうしたらいいんだろう。


「そっかあ。説明会のときは、あんなにみんな野球やりたそうだったのにね」


 菜々の言葉を聞いてハッとする。