アオハル☆ベースボール

「今年の部活動運営方針としては、今ある部の強化をうたっているわけですからねえ。せっかくグラウンドを拡張したのですから、結果を出せるかもわからない野球部を新しく作るよりも、ずっとがんばっているサッカー部の君たちが使うべきだとわたしも思いますよ」

「はあ。ですが……」

「そうですね。このままでは、前理事長の命で集められた野球部入部予定だった子どもたちがかわいそうだと言う輩も出てくるでしょう。なので、一度くらいチャンスをあげたらいいんじゃないですか? わたしだって、そこまで冷たい人間ではないですからねえ」


 チャンス? どうせできっこないって思ってるクセに。


 悔しさをこぶしに込め、ぎゅっと握りしめる。


 ……理事長先生の思い通りになんてさせない。

 だって、竜崎監督が『日本一を目指そう』って言って集めた子たちなんだよ?

 みんなで力を合わせれば、きっと……ううん、絶対に勝てるに違いないよ!


「わかりました。その代わり、約束は必ず守ってください」

 視線を合わせると、理事長先生の圧に負けないよう大きな声で言い返す。


「もちろんだよ。教師が生徒にウソをつくわけにはいかないからねえ」

 理事長先生が、ニタリと笑う。