アオハル☆ベースボール

 この学校に来る予定だった竜崎監督は、前の赴任先の弱小野球部を立て直して、全国制覇まで成し遂げたすごい人らしいんだ。

 そんな竜崎監督自身も、中学時代、なんと創部三年目で全国制覇を成し遂げたんだとか!


 だけど、その大会のときにムリして投げすぎて、肩を壊して投げられなくなっちゃった……なんてウワサもあったみたい。

 あくまでもウワサだけど。


 でも、こうやって野球部の監督として教え子を全国制覇にまで導いたっていうことは、その後も野球を続けてたってことだよね、きっと。


 とにかく、そんなすごい経歴の持ち主の竜崎監督にスカウトされてここに集められた子たちなんだから、みんなきっと本気で野球をやりにきた子たちなんだよ。


 理事長先生が代わって、学校の方針が変わった?

 そんなの知らない。

 野球部を作るって言ったんだから、ちゃんと作ってよ。

 野球のできる場所を、わたしたちからそんなに簡単に奪わないで。


 ぎゅっと両手を握りしめると、わたしは大森先生に向かってがばっと頭を下げた。


「お願いします! 野球部を作ってください。野球部を復活させる話がなくなったっていうのは、わかってます。指導できる先生がいないっていうことも。けど、野球部用のグラウンドまで作ったんですよね? だったら、あとは野球部さえできれば、自分たちでちゃんと練習します。だから、お願いします!」

「うーん、僕に頼まれてもなあ」

 大森先生が、困ったような表情を浮かべる。