アオハル☆ベースボール

「待ってください! あの……」

 思わずわたしが声をあげると、三人が一斉にわたしの方を見た。


「どうした?」

 男の先生――大森先生にたずねられ、「えっと、その……」と目を泳がせる。


「なんだ、サッカー部のマネージャー志望か? 今年はやたらと多いなあ」

「いえ、そうではなくて……」


 野球部を復活させるっていう話はなくなって、来る予定だった監督もいなくって。

 だから……これは仕方のないことなんだ。


 改めてそう自分に言い聞かせる。


「こ、国語の海野先生って、職員室にいらっしゃいますか?」

「海野先生? ああ、さっき職員室に入っていったと思うぞ」

「そうですか。ありがとうございます」

 愛想笑いを浮かべお礼を言ってから、改めて職員室の扉をノックしようとして――。


「すみません! やっぱり……あの……野球部のこと、なんですけど」

 もう一度三人の方を見る。


 ばっくんばっくんと大きく打ちはじめた心臓が、今にも飛び出してきそう。


「野球部? 説明会のときに、野球部創設の話はなくなったと説明があったはずだが」

「はい、そうなんですけど、あの……」


 サッカー部にグラウンドを取られる前に……今言わなきゃ、きっと絶対後悔する。


 だって、野球部ができないって突然知らされて、あの人たち、絶対に困ってるはずだもん。