クールな年下男子と、甘い恋を。

 夏休み明け、私は久しぶりの通学路を歩いていた。

 今日も暑い。
 予報では三十度に達してしまうらしい。

 駅からの合流地点を過ぎると、視界の中に同じ制服を着た生徒の数が増えた。
 時海高校の制服は女子がセーラー服、男子が学ラン。

 通りを行くのは、私と同じように一人で歩いている生徒。友達を見つけて駆け寄り、楽しそうに話し始める生徒。歩きながらスマホを操作している生徒。ワイヤレスイヤホンで音楽を聴いている生徒。

 色んな生徒がいる中――

「真白ー」
 後ろから声をかけられ、私は足を止めて振り返った。

「みーこ、久しぶり」
「うん、おひさー!」
 高く結い上げたポニーテイルを揺らし、小走りに駆けてきたのは私の親友の中村美衣子《なかむらみいこ》、通称『みーこ』。

 高校からの付き合いになる彼女は目鼻立ちが整った美人。
 女子にしては身長も高く、理想的なモデル体型をしている。

 柔道部の彼女は、夏に行われた大会の女子個人戦で優勝したそうだ。