クールな年下男子と、甘い恋を。

 気持ちを伝えるのは、漣里くんに恩を返してからだ。
 受けた恩が大きすぎて、いつになるかわからないけれど。

「どういたしまして」
 漣里くんは少し苦しそうな呼吸の狭間で、そう言った。

 思いがけないほど、柔らかい声だった。

「お礼はどうしたらいい?」
「いらない。もう十分もらってる」
「嘘だ。私、何もしてない」
「そう言えるのが、真白の凄いとこ」
「?」
「あ、一つ思いついた。してほしいこと」
 漣里くんはふと思いついたような口調で言った。

「何? 私にできることなら、なんでもする」
 私は身を乗り出すようにして尋ねた。

「じゃあ、彼女になって」

「…………」
 全身から力が抜けた。