クールな年下男子と、甘い恋を。

 ちょっと遅くなっちゃったな。
 バスの窓の外に広がる夜景から、私は腕時計へと視線を移した。

 時刻は七時半過ぎ。
 友達とプールで遊んで、ファミレスで夕食を食べながら雑談している間に、いつの間にかこんな時間になってしまった。

 私の家の門限は八時。
 でも、あと三十分もあれば間に合うよね。
 信号待ちをしていたバスが動き出して、目的地である駅に着いた。

「ありがとうございました」
 バス代を支払ってお礼を言うと、運転手さんから「お気をつけて」と返された。

 感じの良い運転手さんだ。
 バスから降り、上機嫌で駅前の通りを歩く。
 駅前は人通りが多い。
 帰路を行く人々に向かって、居酒屋のエプロンを着たお兄さんが呼び込みをしている。

 夜空には星が瞬いている。
 明日はきっと晴れだろう。

 良かった。
 雨だったら花火大会が中止になっちゃうもんね。
 漣里くんからのメッセージを思い出し、私はふふっと微笑んだ。