クールな年下男子と、甘い恋を。

 翌日、葵先輩が深森食堂に来てくれた。
 超イケメンの登場に、食堂は大いに盛り上がった。
 中でも一番テンションが高かったのは――困ったことに、私の母だった。
 話の流れで、私と葵先輩はラインを交換した。

 ――夏休みが始まって、連絡先が二件も増えた。
 その小さな変化が、とても嬉しかった。


 それから二日後の夜、午後八時過ぎ。
 自室で夏休みの課題をこなしていると、不意に机の上のスマホが震えた。

 取り上げて確かめると、表示されている名前は『成瀬葵』。
 えっ、葵先輩?
 私はびっくりしつつ、急いで電話に出た。

「もしもし、真白です」
『真白ちゃん、こんばんは。いま大丈夫かな?』
「はい、大丈夫です」
 私は最近、店の手伝いをしていない。

 というのも、バイトの募集に応じて大学生が来てくれたから。
 よっぽど忙しいときは呼び出しがかかるだろうけど、基本的には自由の身になった。