クールな年下男子と、甘い恋を。

「………………あ!」

 そういえば、言った!
 お母さんにからかわれて、むきになって、つい!

 あのとき、漣里くんには厨房でのやり取りが聞こえていたらしい。
 全く普段通りだったので、聞いていないのかと思っていた。

「あれはお母さんにからかわれたから焦って、ついそう言っちゃっただけで、ただの知り合いだなんて思ってないよ!? 漣里くんのことはもっと大切な人だと思ってる!」
 漣里くんが不機嫌そうに見えたので、私は慌てて言った。

「なら、俺たちってどういう関係?」
 返答に困った。
 改めて聞かれると、私たちってどういう関係なんだろう?

 ただ事実だけを言うなら。

「……学校の先輩と後輩……?」
「要するに同じ高校生。やっぱりただの知り合いでいいんじゃないのか」

「でも、私は友達になれたらいいなって思ってる! 漣里くんの友達になれるように努力したい!」
 両手を握って叫ぶと、漣里くんは目を大きくした。

 私の顔は多分赤くなっている。
 それでも、正直な気持ちを伝えたかった。

 道行く人たちが私たちを見ている。
 恥ずかしいけど、他人の視線なんて、いまはどうでも良かった。