クールな年下男子と、甘い恋を。

「ああっ!」
 そこで私は、漣里くんのスマホが地面に転がっている事実に気づいて悲鳴をあげた。

 私を助けるために、とっさに手放したのだろう。
 壊れたかもしれない。
 半泣き状態で拾い上げて確認する。

 画面にひびは入っていなかったけど、透明なスマホカバーの縁にはたくさん細かい傷ができてしまっていた。

「ごめっ、本当にごめんなさい! スマホ、買ったばっかりって言ってたよね!? 壊れてたら弁償する! 絶対払うから!!」
 スマホの修理代って、いくらするんだろう。
 絶対私のお小遣いじゃ足りないよね。
 お母さんたちに土下座するしかない。

「もういいから。落ち着け。それより、怪我は?」
 漣里くんの頬はほんのりと赤い。

「怪我ですか!? おかげさまで、この通り、全然! 全く! 平気です!」
 激しく両手を振って元気アピールをする。
 彼が完璧にフォローしてくれたおかげで、かすり傷一つない。

「それは何より……」
 漣里くんは片手で顔を覆って俯き、ため息をついた。