クールな年下男子と、甘い恋を。

「さすがにずっと白目剥いてるのは辛いだろうし、適当で良いよって皆、言ったけど。俺と真白が来るから頑張ってくれたんじゃないか」

「……うん。本当に怖かったですって、幸太郎くんに伝えといて」
 微笑むと、漣里くんはわずかに首を傾げた。
 これまで怯え切っていたのに、急に私が笑ったのが不思議だったのだろう。

「ううん。あの死体役の男子は、幸太郎くんっていうんだなって。下の名前で呼ぶほど親しい友達が、相川くん以外にもいるんだなって、ちょっと感動しちゃった」
 漣里くんは少し困ったような顔をした。

「……本当、真白はたまに俺の保護者みたいなこと言うよな」
「ええ。そりゃあ、屋上で一人寂しく読書してた姿も見てますから」
 背後で手を組み、意地悪く笑って見せる。
 漣里くんは分が悪いと見たのか、目を逸らした。

「もうそんなことない……」
「うん。それは何より」
 私は笑いながら頷いた。
 漣里くんがいま、幸せそうで、何よりだ。