クールな年下男子と、甘い恋を。

「そんなに驚いてくれて嬉しい。俺たちが頑張った甲斐があった」
 漣里くんは私の反応が楽しいらしく笑っている。

「そりゃ驚くよ!? あんなの見て驚かずにいられる!?」
 一人だけ余裕たっぷりな態度が悔しくて、私は半泣きで訴えた。

「本格的すぎない!? 特に最後の、あれ! どうなってるの!? ナイフ! 刺さってたんだけど!!」
「あれはおもちゃのナイフ。突き刺したら刃が引っ込むおもちゃ、知らない?」
「そんなおもちゃあるの!? じゃあ、あの、いかにも本物っぽい血は!?」
「はちみつと食紅を混ぜて作った血のり。首元の痕は女子が適当に、化粧道具で何かやってた」
「……い、生きてるよね? あの人」
「当たり前だろ」
 私の怯えっぷりがよほど面白いらしく、種明かしをしている漣里くんの口元からは笑みが消えない。

「前に、俺白目剥けるって自慢してたから、じゃあ幸太郎がラストで死体役になれって、全員一致で決まった。真白が俺にしがみついてるとき、あいつこっそり親指立ててきたよ」
「そ、そうなんだ……?」
 生きていたのなら良いけど。
 いや、生きてなきゃ大問題だけど。

 でも、本当に死体になりきってたんだよあの人!!