クールな年下男子と、甘い恋を。

「気に入るかどうかはわからないけど……」
「ううん」
 私は控えめな漣里くんの言葉を即座に否定した。

「好き。私、このヘアピン、大好き。ずっとつけるよ。大事にする」
 私は早速水色の花がついたヘアピンを髪に留め、向き直った。

「どう?」
「可愛い」
 漣里くんは小さく顎を引いた。
 はっきりとした褒め言葉をもらって、喜ばない女子なんていない。
 このヘアピンは私の宝物になる。
 私は手元に残ったヘアピンをぬいぐるみの隣に置いて、漣里くんに近づいた。

 怪我が治ったらキスしようって言ったよね?
 ねだるような視線で思いは伝わったらしく、漣里くんは私の後頭部に手を回して引き寄せた。

 目を閉じて、とても幸せなキスを交わす。
 二度目のキスは、わずか一秒にも満たなかった記録を三秒ほど更新した。