クールな年下男子と、甘い恋を。

「……え、みーこ?」
 いつもの校門にはありえない光景を目撃し、私はきょとんとした。
 校門の脇には九人の男子と一人の女子から成る、謎の集団がいた。

 昨日見た筋骨隆々の元サッカー部の部長を筆頭にしたサッカー部の部員たち、男子柔道部の部員、バスケ部の部員、その他、所属のわからない生徒たち。

 彼らの共通点は、どの生徒も素晴らしい筋肉の持ち主の、完全な肉体派であるということ。

 時海の筋肉自慢が一堂に会しているかのような、異様な光景。

 紅一点となっているのが、みーこ。
 彼女は男子軍団と同じく、腕組みして頭に赤い鉢巻を巻き、威風堂々と風に吹かれていた。

 登校してきた一般の生徒たちは、怪しすぎる集団には関わりたくないとばかりに、そそくさと傍を通り過ぎ、校門の中へと吸い込まれていく。
 しかし一方で、足を止めて彼らを遠巻きに眺め、ひそひそと囁き合っている生徒もいた。

 おかげで鉢巻軍団を含め、二十人を優に超える生徒が校門付近に集まっている。

「なんだ、あれ」
 漣里くんが無感動に呟く。

「お、やっと来たわね成瀬くん、真白」
 私たちを見つけたみーこが腕組みを解き、手を振ってきた。
「おお、来たか、成瀬弟。待ちわびたぞ」
 元サッカー部部長が両手を広げ、きらりと白い歯を輝かせた。