クールな年下男子と、甘い恋を。

「おいしい」
 一応の愛想なのだろう、漣里くんはジュースを飲んでそう言った。
 できれば表情にもその感情を出してほしかったけど、彼にそれを望むのは贅沢というもの。

 ええ、だいぶわかってきましたよ?

「良かった。このジュース、お店でも出してるやつなんだ」
「そう」
 ……あ、また沈黙だ。
 会話早々、間が持たなくなったな。

「……テレビでも見る? それか、動画でも流そうか? 見たい動画とかある?」
「いや。何でもいい」
 あくまで彼はそっけない。

「じゃあ、テレビにしようか」
 私はテレビのリモコンを取り上げ、適当な番組で止めた。
 ちょうど人気上昇中の男性アイドルが出ている番組だった。

「この人、格好良いってSNSでも話題だよね」
「知らない。誰?」
 ですよね。
 ええ、そうでしょうとも。
 なんとなく想像はついてました。

「でも、私、この人より漣里くんのほうが格好良いと思う」
「は?」
 漣里くんは微妙に嫌そうな顔をした。

 さっきもこんな反応だったな。
 もしかして、褒められるのが嫌いなのかな?