クールな年下男子と、甘い恋を。

「話も終わったし、行くぞ真白」
「えっ? は、はい」
 漣里くんは強引に話を打ち切り、私の手を引っ張って歩き出した。

「あ、あの、漣里くん? 怒ってる?」
「ちょっと」
 漣里くんは即答してきた。
 ……あ、これはちょっとどころじゃなく、だいぶ怒ってる。
 空気がぴりぴりしてるもの。

「ご、ごめん。本当に他意はなくて、ただのアドバイスのつもりだったの。小金井くんはいつも偉そうで、人を見下したような態度だから、改善したほうが良いんじゃないかなって……でも、私が好きなのは漣里くんだけだから! それは間違いないから! 他の人なんて眼中にないもの!」
「本当に?」
 漣里くんはぴたっと立ち止まり、拗ねたような顔で念押ししてきた。

「うん。当たり前でしょう?」
「……じゃあ許すけど、あんまり他の男《やつ》を勘違いさせるようなこと言わないで」
 漣里くんの手が離れた。
「ご、ごめん……」
 気まずい雰囲気の中、歩き出す。

 許す、と言ったのに、漣里くんは私を見ようとはしない。
 ああ、せっかく小金井くんが謝ってくれて、良い雰囲気だったのに……。

「あの、さっき小金井くんが頭を下げたとき、よく驚かなかったね。あんなことするような人じゃないって思ってたから、私、びっくりしちゃった」

 私はどうにか彼の怒りを解くべく、焦りながら言った。