「なんだそれは。僕の言った『ありがとう』? それだけで? 馬鹿か? いや、本当に君は底抜けの大馬鹿だな。救いようがない……」
小金井くんは手で顔を覆い、顔を大きく歪めて、くしゃくしゃにして、そして――
「ごめんなぁっ!!!」
いきなり、勢いよく頭を下げた。
私は驚愕したけれど、漣里くんは予想でもしていたかのように、驚きの片鱗も見せなかった。
彼は優しささえ感じさせる、とても落ち着いた眼差しで小金井くんを見ていた。
「僕のせいで巻き込んで、そんな大怪我させて、本当にごめん!!!」
「いいよ」
漣里くんは短く答えた。
その許しはきっと、罪の意識に苛まれていたであろう小金井くんがいま一番欲しかった言葉だ。
「…………っ、い、いままで、黙っててくれて、ほんとに――本当に、ありがとう」
小金井くんは嗚咽を挟んで、深々と頭を垂れたまま礼を述べた。
「うん」
漣里くんは「ああ」ではなく、「うん」と答えた。
誠実なお礼の言葉に、できる限りの誠実で応えようとする漣里くんの思いが、伝わってくるような気がした。
小金井くんは手で顔を覆い、顔を大きく歪めて、くしゃくしゃにして、そして――
「ごめんなぁっ!!!」
いきなり、勢いよく頭を下げた。
私は驚愕したけれど、漣里くんは予想でもしていたかのように、驚きの片鱗も見せなかった。
彼は優しささえ感じさせる、とても落ち着いた眼差しで小金井くんを見ていた。
「僕のせいで巻き込んで、そんな大怪我させて、本当にごめん!!!」
「いいよ」
漣里くんは短く答えた。
その許しはきっと、罪の意識に苛まれていたであろう小金井くんがいま一番欲しかった言葉だ。
「…………っ、い、いままで、黙っててくれて、ほんとに――本当に、ありがとう」
小金井くんは嗚咽を挟んで、深々と頭を垂れたまま礼を述べた。
「うん」
漣里くんは「ああ」ではなく、「うん」と答えた。
誠実なお礼の言葉に、できる限りの誠実で応えようとする漣里くんの思いが、伝わってくるような気がした。


