クールな年下男子と、甘い恋を。

 小金井くんはこういう態度しか取れない人なんだって、わかってたから。

 彼が本当に、表面通りの嫌な人間だったとしたら、漣里くんがあんなにも懸命に庇っていたわけがないって――もうとっくにわかっていたから。

「小金井くんは漣里くんに感謝してたんでしょう。人の気持ちがわからないなんて私の勘違いだった。小金井くんは漣里くんのために屈辱に耐えて、野田に言われるままお金を払ってたんだよね。それなのに、何も知らないで勝手なことを言って、ごめんなさい」

 自分に暴力を振るった相手に、言われるまま何カ月もお金を払い続ける――その苦痛は計り知れない。

 屈辱に頭を掻き毟り、叫びたくなる夜もあったはずだ。
 なんで自分がこんな目にと、何度泣きたくなったことだろう。

 私だったらとても耐えられない。
 野田と顔を合わせるのも嫌で、不登校になっていたかもしれない。

 それでも、小金井くんはその苦痛に耐えた。
 きっと、保身より、何よりも、漣里くんのためを思って。

 自分が逃げ出したりしたら、漣里くんが野田に報復を受けるかもしれないから、それを防ぐために努力してきたんだ。