クールな年下男子と、甘い恋を。

 互いの吐息がかかるような超至近距離と、額をくっつけ合っているこの状況に、感情をあまり表に出さない彼が目に見えて動揺しているのがわかって――私が彼を動揺させた事実がなんだかとても嬉しくて、額をくっつけたまま言う。

「ねえ、漣里くん。野田たちに言った言葉、私、凄く嬉しかったよ」

 ――俺は真白と一生、手を繋いで生きていきたい。

 私も同じ気持ちだったから、凄く嬉しかったんだよ。

「ずっと一緒にいられたらいいね」
 微笑むと、急に漣里くんの顔が近づいてきて。
 唇と唇が重なった。

「……!!」
 今度は私がびっくりして硬直した。
 でも、キスしていた時間は多分、一秒にも満たなかった。
 まるでただの事故だったかのように、漣里くんはすぐに唇を離した。

「……え。もう終わり?」
 重なり合った唇の感触をはっきりと感じる余裕も、余韻に浸る暇もない、あまりにも短すぎるキスに、ついぽろっと本音が出てしまった。
 私の発言にこそ漣里くんは驚いたようで、「えっ?」と、なんとも間の抜けた反応をしてきた。

「もうって……」
 漣里くんは困ったように視線を逸らした。
 どうやら照れ屋の漣里くんにはいまのキスだけで精一杯らしい。
 ああでも、真っ赤になってる漣里くん、滅茶苦茶可愛い。
 愛おしさがこみ上げ、胸いっぱいに広がる。