「その子の言う通りですよ! 私も見てました!」
一人の女子が声を張り上げた。
演劇部なのだろうか、彼女はよく通る声でその場にいた全員の注意を引き付けながら、興奮気味にまくしたてた。
「成瀬くんは弟くんを庇って、殴られそうになったから自分の身を守っただけです! これは完全に正当防衛です!」
「そうです、悪いのは野田たちです!」
「成瀬先輩が処分を受けるのは絶対におかしいです!」
ありがたいことに、ギャラリーから次々に援護射撃がきた。
「しかし校内暴力は――」
「じゃあ先生は、弟が殴られても黙って見過ごせっていうんですか!?」
気の強そうな女子が、松枝先生の反論を吹き飛ばした。
「まずは言葉で――」
「あいつらは言葉が通用する人種じゃないんですっ!!」
「先生は暴れ回る猛獣を前にしても言葉で止めろと説得するんですか!?」
生徒たちは葵先輩を弁護し続け、先生方が何を言おうとも片っ端から否定し、打ち負かしていく。
もはや私たちの出る幕はなかった。
一人の女子が声を張り上げた。
演劇部なのだろうか、彼女はよく通る声でその場にいた全員の注意を引き付けながら、興奮気味にまくしたてた。
「成瀬くんは弟くんを庇って、殴られそうになったから自分の身を守っただけです! これは完全に正当防衛です!」
「そうです、悪いのは野田たちです!」
「成瀬先輩が処分を受けるのは絶対におかしいです!」
ありがたいことに、ギャラリーから次々に援護射撃がきた。
「しかし校内暴力は――」
「じゃあ先生は、弟が殴られても黙って見過ごせっていうんですか!?」
気の強そうな女子が、松枝先生の反論を吹き飛ばした。
「まずは言葉で――」
「あいつらは言葉が通用する人種じゃないんですっ!!」
「先生は暴れ回る猛獣を前にしても言葉で止めろと説得するんですか!?」
生徒たちは葵先輩を弁護し続け、先生方が何を言おうとも片っ端から否定し、打ち負かしていく。
もはや私たちの出る幕はなかった。


