クールな年下男子と、甘い恋を。

「最初は先生を呼ぼうかと思ったんですけど、もし殴り合いとかしてたら成瀬くんまで処罰を受けかねないし、話し合って、相川くんがお兄さんの成瀬先輩を探しに行くって言って、私はどうしようって思ったら、深森先輩の顔が浮かんで、とにかく連絡しなくちゃって――」
「どこに連れて行かれたかわかる!?」
 私は台詞を遮って、末石さんの両肩を掴んだ。

「ええっと、多分、講堂のほうに連れて行かれたんじゃないかって……」
「ありがとう!」
 叫んで教室を飛び出す。

「深森先輩――」
「ちょっと、真白!」
 背後からみーこの声が聞こえたけれど、耳には届いても頭には入って来なかった。

 講堂のほう――というと、講堂の裏だろう。

 あそこは三方をフェンスとコンクリートの壁に囲まれた、人目を嫌う不良が好みそうなスペースだ。

 人目を気にしなきゃいけないことっていったら……やっぱり……

 恐ろしい想像に、鳥肌が立った。

 どうか、漣里くん、無事でいて……!