クールな年下男子と、甘い恋を。

 時海高校では、文化祭が終わればすぐに中間テストという悲しい現実が待っている。

 あまり浮かれてばかりもいられない――けれど、文化祭準備という名目で、集まって騒げばテストのことなんて頭から吹っ飛んでしまうわけで。
 私は放課後、教室の一角でみーこたちとトランプをしていた。

 メンバーはみーこ、五十鈴、そして男子が二人。
 男子たちは小金井くんが参加する、UNO担当班。

 トランプを始めたのは私と五十鈴のディーラー役の予行演習。
 でも、遊んでいるうちに私も五十鈴も目的を忘れた。

 罰ゲームまで加えて楽しんでいると、ちょうど暇だったらしい男子二人が俺たちも混ぜてくれと言ってきた。
 私たちは快くOKし、五人でかれこれ三十分ほど遊びに興じていた。

「また大貧民なの? 一方的に搾取される奴隷から這い上がれない!」
 前回に引き続き大貧民が決定したみーこが、嘆きながら机に突っ伏した。

「ほほほほ。これが世の摂理。持てる者はさらに富み、持たざる者は搾取され失うのみ!」
 五十鈴が頬に手を当て、漫画に出てくる意地悪なお嬢様のようなポーズであざ笑う。

 五十鈴は頭がいいのに、それをちっとも鼻にかけず、社交的で明るい。
 こういうところが人に好かれるんだと思う。

 それに比べて……と、横目で小金井くんを見る。
 彼は何かの書類に定規で線を引いている。